【資格生ブログ】理学療法士による高齢者へのピラティスアプローチ

1.ピラティスを学びたいと思った動機は「PTとしてのアプローチの幅を広げたい」という想い
こんにちは!Misakiです。私はArteでBESJピラティス資格を取得(第9期生)しました!

普段は理学療法士(以下PT)として病院併設のデイサービスで勤務しています。PTとしてのアプローチの幅を広げたいと思い、昨年マットピラティスの資格を取得しました。

今回は、デイサービスを利用している高齢者に対し、リハビリテーションの中でどのような形でピラティスを取り入れているかをご紹介します。

2.ピラティスのムーブメントが柔軟性や各関節の動き、筋肉の使い方の総合評価として役立つ
普段のリハビリテーションでは、怪我や疾病により低下した身体機能を回復させるよう、さまざまな方向よりアプローチします。評価し問題点を挙げ、治療を実施します。再評価にてアプローチが適切だったか、プログラムの変更が必要か考察しています。

まず、日ごろのPTとしての評価に加え、ピラティスのムーブメント(ヒップエスカレーター、ヘッドロールアップなど)を1~2個導入しています。柔軟性や各関節の動き、筋肉の使い方の総合評価として取り入れています。

3.高齢者に対しての「BESJのプレピラティス」の可能性


治療においてもいくつかのムーブメントを取り入れますが、対象は高齢者の為、従来の基本肢位での実施は難しいことが多いのが実際です。

高齢者の姿勢では、頭部前方偏位・円背・骨盤後傾・膝関節屈曲が観察されます。そのため、フラットな臥位姿勢が困難な方も多く、まくらの高さやクッションなどでニュートラルなポジションを作るところから、始める場合もあります。

また、BESJのマットピラティスが取り入れている『プレピラティス』が、医療介護の現場で、様々な疾患を持つ高齢者に対応できると実感しています。

4.運動療法の経験とピラティスを融合
高齢者にとって、難易度が高いと思われるムーブメントもピラティスのコンセプトである2way stretch、Strong Centerの基本を変えず、肢位を変更して行うことで、実際の動作に繋がってきます。

例えば、ロールバック、シーテッドマーメイドは座位姿勢で行い、ライオンドリンキングは椅子座位で壁に対面し上肢で支持する、等々…利用者の目的に合うムーブメントを選択しています。

今までの運動療法の経験とピラティスを融合し、より利用者の目標や希望沿ったアプローチとなったように感じます。

5.高齢の患者さまの変化をピラティスによって実感
またピラティスを取り入れた治療のなかで利用者さまにも変化があるように感じます。リハビリにおいて、特に高齢者では受け身であることが多いように感じていました。ピラティスを交えたリハビリを始めて5ヵ月経ちますが、最近では、「自分の身体の状態に気づき、自分自身でコントロールする」という意識に変化している方がいます。

ピラティスは自分で動き、気づくことで意識的な修正や、効率的な身体の使い方・コントロール方法を身に付けることが出来ます。意識の変化により、自主トレーニングに取り入れている利用者さまが多くなったのは、ピラティスのキューイング方法やムーブメントのバリエーションが多く、実践しやすいものが多いからだと思います。

ピラティスは元々、リハビリ用に考案されたものです。その為、怪我・病気をした方や高齢者でも体に大きな負担をかけずに、自分自身で体のコントロールが可能であるという、当時のジョセフ氏の思考に納得・実感している日々です。

セラピストとしてリスク管理を十分に行いながらピラティスを取り入れることで、幅広い疾患の急性期から維持期、二次予防までもピラティスでのアプローチが可能であると思います。心身ともに健康で活気ある高齢者が増えるよう、医療介護分野でのピラティスの可能性を探究していきたいと思います。

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プロフィール
資格生:Misaki
資格:理学療法士 BESJピラティスマットインストラター
活動拠点:
PR:
医療介護の現場にピラティスを提供する。(患者や医療従事者含め)
将来的には出張ピラティスをして、対象者や場所に縛られない環境でピラティスによるアプローチを行いたい。
またマスターストレッチのレベル2やマシンピラティスの取得も目標にしていきたい。

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